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女性ホルモンの働きや月経、減少したことで起きる症状や補うための方法を紹介

女性ホルモンとは

女性ホルモンとは身体の機能に大きな役割を果たすホルモンの中で、女性らしさといわれる部分に大きく関わる物質のことをいいます。女性ホルモンと呼ばれていますが男性の体内にも存在し、また男性の体内にある男らしさをつかさどるテストステロンという男性ホルモンも女性の体内にわずかながら存在します。

女性ホルモンの生涯分泌量はわずかティースプーン1杯程度と言われています。とても少ないように感じますが、そのはたらきはとても大きく女性の生涯においてとても重要な役割を果たしている物質といえます。

女性ホルモンの種類

女性ホルモンは大きく分けて2種類あります。ひとつめは卵胞ホルモン(エストロゲン)です。卵胞ホルモンは卵巣で8~9歳ごろより分泌されはじめ、卵巣内の卵胞を成熟させます。第二次性徴では乳房、膣の発達や身長、体重の増加に関わり、女性らしい丸みを帯びた身体になるのも卵胞ホルモンの作用によるものです。

ふたつめは黄体ホルモン(プロゲステロン)です。黄体ホルモンは受精卵の着床に備え子宮内膜を厚く柔らかくしたり、妊娠維持のために体温の上昇や骨盤内に血液を集めるといったはたらきをします。

女性ホルモンと月経

卵胞ホルモンと黄体ホルモンは妊娠や出産を助ける役割があるため、月経と密接にかかわり周期的に分泌されています。 生理周期は約1ヵ月に1度で起こり「排卵期」「黄体期」「月経期」「卵胞期」に分かれていて妊娠するまではこれが繰り返し起こります。

まず「排卵期」に卵巣から卵子が排出されます。「黄体期」に入り、黄体ホルモンが受精のため子宮内膜を厚くしたりと受精卵が着床しやすいように準備します。その時期に受精がないと準備した子宮内膜は必要がないためはがれて体外に経血となって排出され生理が起こる「月経期」そして「卵胞期」に入りまた「排卵期」がやってくるというサイクルになっています。

卵胞期(正確には卵胞後期)には卵胞ホルモンが分泌されます。気力がわいたり、肌や髪に張りと艶を出す効果があり、この時期は太りにくいのでダイエットに向いているといわれます。 対して黄体期は黄体ホルモンの作用で骨盤内に血液を蓄えるため、血行が悪くなりむくみやすくなります。不調を感じやすく、そこへさらに生理のホルモンが排出されホルモンバランスが崩れると、生理前後のイライラや落ち込み(PMS)を引き起こします。

このように月経はホルモンバランスが大きく変化していることを意味しており、ホルモンの変化により女性の身体と心は大きく影響を受けています。

ちなみに戦前の女性は寿命が短く出産回数が多かったため、生涯の月経回数は50回程度であったといわれています。現代では寿命が延び出産回数が減ったことで約450~500回と約10倍となっています。現代の女性は月経とホルモンの周期をよく知りうまく付き合っていくことが重要だということがわかります。

女性ホルモンの働き

女性ホルモンは妊娠、出産のほかにも女性の身体の多くの場所で様々な働きをしていて、最近では相手に自分を魅力的に感じさせるフェロモンへの働きかけがあるということもわかってきています。

妊娠・出産

黄体ホルモンは卵巣の黄体から分泌される女性ホルモンで、受精卵を着床させやすくする。といったはたらきがあります。

妊娠が起こると黄体ホルモンは妊娠を維持させるために分泌が続きます。基礎体温が高いままとなるため検温によって妊娠と気付く場合もあります。妊娠中期以降は胎盤からも分泌がはじまり妊娠8~9か月目に分泌量はピークを迎え、その後、ゆっくりと減少していき出産すると一気に低下します。ホルモンバランスが急激に崩れるため、産後うつの原因になることもあります。

出産後は卵巣と子宮の機能が回復し、排卵が起き妊娠前の状態となるため黄体ホルモンの分泌量も元に戻ります。不足すると不妊の原因になってしまうほど女性ホルモンは妊娠、出産に大きな働きをもたらしています。

女性らしい身体作り

女性ホルモンのなかの卵胞ホルモンには女性らしい丸みのある身体を作るといったはたらきがあります。卵胞ホルモンは「エストラジオール」「エストロン」「エストリオール」の3種類に分類することができます。

エストラジオールが生殖器官や胸、おしりといった部分の脂肪を増加させ発達を促進し、エストロンがそれをサポートし、エストリオールが過剰に分泌しないようにバランスを調整するといったはたらきをします。

エストラジオールは女性の体内だけでなく、男性の体内でも分泌されることがあり思春期に男性の体内でエストラジオールの量が多くなってしまうと男性の胸が女性のように丸く大きく発達してしまう女性化乳房を発症してしまうことがあるほど、女性らしい身体作りには必要不可欠なホルモンとなっています。

アンチエイジング

女性ホルモンはアンチエイジングにも効果があることがわかっています。1980年代に女性ホルモンが妊娠や身体つきといった以外にも「脳・中枢神経」「骨」「循環器」「肌」「粘膜」など多くの場所に働きかけているということがわかりました。

身体の各所に女性ホルモンからの信号を受け伝達する受容体(ホルモンレセプター)があり、それによって全身に作用し物忘れやうつ、骨量の維持や肌のツヤ・ハリなど心身を美しく健康にし若々しさを保つといった働きがあるとされています。

フェロモンの分泌

女性ホルモンは体内で大変多くの働きを持っていますが、体外でも女性ホルモンの働きは関係しています。それがフェロモンです。女性ホルモンが正常に分泌されているとフェロモンの放出につながります。

ホルモンとは体内でつくられ、体内で機能する物質をさすものです。一方フェロモンは体内でつくられ、体外に放出し対象者を特定の行動へと誘発する物質をさします。一見まったく異なる物質であるホルモンとフェロモンですが、卵胞ホルモンの分泌とフェロモンには密接な関わりがあります。

アポクリン腺から分泌される汗に含まれるフェロモンを感知した男性は興奮を覚えます。これは男性が生物学的に妊娠できる能力を察知すると興奮するようにできているためです。つまり妊娠力のものさしとなる卵胞ホルモンがしっかり分泌されていることをフェロモンという信号で送ることによって、男性は女性の妊娠力を感知し、結果、相手に魅力ある女性と認識させる作用につながるというわけです。

また、フェロモンは恋愛をするほど多く分泌されているという傾向があり、性機能や性欲と連動しています。卵胞ホルモンの語源はギリシア語の発情を意味する「estrus」と生じるの意味を持つ「gen」からきており、発情と大きく関わることに由来しています。卵胞ホルモンの分泌は性欲や性機能を活発にするため、恋愛で性機能が高まることもフェロモンの分泌につながります。

女性ホルモンの減少

女性の人生に密接にかかわる女性ホルモンですが、その分泌量は大きく増減します。月経周期だけでなく思春期や成熟期でも大きく変化し、分泌量の乱れや減少により女性の心身にはさまざまな変化が起こります。

女性ホルモンの減少によっておこる変化の代表に更年期障害があります。近年ではプレ更年期という言葉もあり、女性の人生の大きなポイントのひとつとなっています。その他にも女性ホルモンを減少させる原因は様々あります。

更年期障害

卵巣機能は40歳を過ぎたころから卵胞ホルモンの分泌量と共に徐々に低下していきます。45歳ごろから急激に低下し、50歳ごろに閉経を迎えるといわれています。この閉経の前後約10年を「更年期」といいます。

近年、男性にも更年期障害が認められてきましたが、もともと更年期障害が女性特有の症状だと言われた理由は女性ホルモンにあります。男性も年齢を重ねると男性ホルモンが減少していきますが、その減り方は一定でゆるやかです。一方女性は更年期になると急激に減ってしまうためホルモンバランスが乱れ身体にさまざまな不調がでてきてしまいます。

その症状は約100種類とも言われ主な症状にホットフラッシュとよばれる顔のほてり・のぼせ、イライラ、不安感、頭痛、発汗、関節痛、しびれ、動悸、息切れ、のどの違和感、胃腸、食欲不振などがあり、これらは同時にあらわれたり、治ってもまた出たりを繰り返します。 更年期にあたる女性の約90%がなんらかの症状を感じていて、そのなかでも普段の生活に支障をきたすほどの症状がある場合に「更年期障害」と診断されます。

閉経後は卵胞ホルモンが分泌されなくなるためホルモンバランスが一定になり更年期の症状もおさまりおだやかに過ごすことができます。ただしホルモンの助けにより健康だった部位などに衰えがでてくるといったこと起こります。

プレ更年期

プレ更年期とは本来、更年期に起きる症状が30代後半~40代前半に出てきてしまうことをいいます。30代後半になるとホルモン量は緩やかに低下し卵巣機能が衰えはじめる時期でもあります。急激なホルモン低下だけでなく、バランスの変化や日々のストレスが原因であると考えられています。

妊娠や出産のボーダーといわれる時期であることや介護問題、仕事、育児などといったストレスが自律神経の失調としてあらわれます。自律神経には身体の各器官を正常に働かせるといった役割があります。その神経が乱れてしまうことによって身体の各器官の機能が低下し、そこに女性ホルモンの減少が加わることで更年期に似た症状が早めにあらわれてしまうというわけです。

不規則な生活

不規則な生活は女性ホルモン減少の原因に大きく影響を及ぼします。就寝時間がバラバラだったり睡眠が不足してると、精神の安定にかかわる幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが不足しメンタル面に不調が生じストレスを感じることが多くなってしまいます。自律神経が乱れることで女性ホルモンに影響し分泌量を大きく減少させてしまうというわけです。

食生活においても影響があり、バランスの悪い偏った食事や過度なダイエットなどで栄養状態が悪いと女性ホルモンのバランスも悪くなってしまうため分泌量が減少します。さらには運動不足もホルモン低下の原因になります。筋肉が衰えると内臓機能も一緒に低下してしまい卵胞ホルモンの減少、さらにはコレステロール、肝機能異常、高血圧、肥満、糖尿病といったリスクまでもたらしてしまいます。

女性ホルモンを補う方法

女性ホルモンは女性の身体と心に大きな影響を与える物質です。減少や変化を見守るだけでなく生活リズムを整えるなど自分自身でしっかりと補うことが可能です。分泌を促しホルモンバランスを整えることは心身を安定させることにつながります。

食事で補う

女性ホルモンを食事で補うにはホルモン形成の原料となる肉や魚、ホルモンの分泌を補助するビタミンEを含むかぼちゃ、アボカド、ナッツ類、女性ホルモンの分泌に重要なビタミンB1を含む豚肉、たらこ、ベーコン、同じくビタミンB6を含むさんま、あじ、さば、鮭、ささみ、牛肉、にんにく、バナナなどが有効です。

ほかにも大豆に含まれるイソフラボンや、ごまに含まれるゴマリグナンは植物性卵胞ホルモンという女性ホルモンの一種で、体内で女性ホルモンと似た働きをしてくれるため意識して摂ることでホルモンバランスを整えることができます。

食事の成分を意識することも大切ですが、食事の時間を一定にすることがなにより重要です。無理にリズムを作ろうとしてストレスを感じてしまう事のないように、また分泌低下をもたらす糖分を摂りすぎないようにすることで女性ホルモンをうまく補うことが可能です。

運動で補う

身体を動かすことはストレス発散につながります。ストレスによる自律神経の乱れを整え女性ホルモンの減少を抑制することができるため結果的に補うことができるというわけです。運動といってもジョギングや水泳などの激しい運動だけでなくサイクリングやウォーキングのような長期的に続けられる軽めの運動、ヨガ、スクワットなどのストレッチ運動なども有効です。

また冷えも女性ホルモン減少の大きな原因のひとつであるといわれています。運動や、湯舟にゆっくり浸かって身体を温めることで血行を促進し冷えを改善し女性ホルモンの分泌を促します。

栄養素で補う

有効な栄養素を直接摂り入れることで女性ホルモンの分泌を補う方法で、ホルモン補充療法といい、更年期障害の治療法としても用いられている方法です。

ホルモン補充療法にはエストロゲン単独補充、プロゲステロン単独補充。エストロゲンとプロゲステロンを一緒に配合した配合剤補充の3種類あり、投与方法は飲み薬、貼り薬(貼付剤)、塗り薬(ジェル)など様々です。

保険が適用されるため経済的で副作用も少ないため更年期の治療で女性ホルモンを補うには最適の方法となっています。ただし、乳がん、子宮がんなどの治療薬を服用している人や心筋梗塞の既往歴がある人は受けることができません。ほかに心臓、肝臓、高血圧、糖尿病の治療をなさっている人は症状を悪化させる可能性があるため注意が必要です。

サプリメントで補う

女性ホルモンに有効な成分をサプリメントで補う方法です。こちらは体外から直接女性ホルモンを補充する方法とは異なり、体内で女性ホルモンを形成したり、乱れたバランスを整えることを目的としています。この方法の大きなメリットは副作用の心配がないというところです。

女性ホルモンに良いとされる主な成分には、トンカットアリ、アルギニン、マカ、ノコギリヤシといったものがあります。

トンカットアリには必須アミノ酸やミネラルが多く含まれていて、これらは脳下垂体に直接作用するため、女性ホルモンの分泌をコントロールするといった効果があり、アルギニンは自律神経の働きを助け、血管拡張作用によって血流を改善、冷えを解消してくれます。

同じくアルギニンを成分に持つマカにはビタミンB群、カルシウム、サポニン、植物卵胞ホルモンといったホルモン分泌に有効な成分がバランスよく含まれていて、ノコギリヤシには男性ホルモンを抑えて女性ホルモンの働きを活発にするといった作用があります。

これらの成分のほか性機能向上を補助する成分を含んだサプリメントとして「ルベディア(女性用)」が製造・販売されています。ルベディア(女性用)は飲むタイプの媚薬で、更年期障害の緩和、滋養強壮、アンチエイジングといった効果のほか、ナイトライフの充実活力の補充といった効果にも期待がもてます。

まとめ

女性ホルモンは女性の一生に寄りそって存在する大変重要な物質です。年齢とともに確実に減少していき、不規則な生活やストレスでさらに減少の速度は早まります。

ですが、食生活を改善しバランスのいい食事を摂ったり、適度な運動、しっかりとした睡眠を取るなど生活リズムを整えることで減少の速度を食い止めることが可能です。さらにサプリメントで補い続けることで身体と心の両方にいい効果をもたらしてくれます。女性にとって必要不可欠である女性ホルモンの特性を知りストレスを感じることなくうまく付き合っていくことが大切です。